Mac機の大きな特徴の一つとしてトラックパッド対応があります。トラックパッドとは一般的なノートPCに搭載されているタッチパッド(スライドパッド)のMac版です。トラックパッドはMacのノートパソコンであるMacBookには標準搭載されており、デスクトップ機の場合はアクセサリーとして購入が必要です。トラックパッドがあればPC操作にマウスを使う必要がほとんどなくなり、とても便利です。今回はMac機の大きなアドバンテージでもあるトラックパッドの使い方や設定について解説します。
トラックパッドの特徴
Windows、Macに限らず、特にノートPCを愛用している人ならば標準搭載されているタッチパッドを使ったことはあるはずです。タッチパッドの役割はマウスの代わりです。ノートPCのモバイル性を追求するとマウスは出来ることなら排除したい贅肉です。
そのために考案されたのがタッチパッドであり、タッチパッドを指でなぞれば画面上のポインタもそれに追随し、マウスの代わりを果たします。しかしその使い勝手は明らかにマウスに劣り、マウスレスになることにより身軽になるけど使いにくいという認識が一般的でした。
多くのメーカーがPCを開発していますが、タッチパッドよりもマウスのほうが使い勝手はいい、という意見が大勢を占めるほどタッチパッドは使いにくいモノという位置付けでした。
■ビックリするくらい使いやすいのがMacのトラックパッド
Apple社は独自のOS、Mac(最新版はOS X)を開発しているためタッチパッドのソフトウェアとハードウェアも自社開発しました。それがMac版のタッチパッドといえるトラックパッドです。
そしてMac愛好家の、Macを選ぶ理由の多くはトラックパッドの異常なほどの使い勝手の良さです。Windows機のタッチパッドとはもはや別物と考えるべきでしょう。同じくApple社が開発しているiPhoneを使ったことある人なら想像しやすいと思いますが、トラックパッドと使い心地はiPhoneにかなり近いものがあります。
iPhone特有の指一本での自由なスクロール、滑らかな動き、二本指で開いたり閉じたりするだけでできる画面の拡大や縮小、回転。初めてiPhoneに触れた時の感動は体験したことのある人ならばわかると思います。トラックパッドはまさにPC版のiPhoneです。
実際にトラックパッドを設定しよう
トラックパッドはパッド上を指でスライドさせて様々な操作を行うシステムです。マウスの代替えシステムと考えればOKです。Macのトラックパッドはタップに使う指の本数を認識します。1本指での操作、2本指での操作を区別し、様々な役割を割り当てる事が出来ます。慣れてくるとまるでスマートフォンのような感覚でPCを操作できます。
ここからは基本となるポイントとクリック、スククロールと拡大縮小、そしてそれ以外のジェスチャの設定方法を解説していきます。
■トラックパッドの設定画面を開こう
まずはデスクトップ画面上にあるメニューバーのAppleマーク(リンゴのマーク)をクリックしてメニューから【システム環境設定】を選択します。クリックすると以下のような環境設定のダイアルログが開くので【トラックパッド】を選択します。
トラックパッドの設定画面が開きます。設定項目を選ぶと画面右側にトラックパッドの使い方を解説する動画が再生されます。
■ポイントとクリックの設定
まずは画面上にあるタブの中から【ポイントとクリック】を開きましょう。すると上記の画像のようなチェック欄が表示されます。
・タップでクリック
・副ボタンのクリック
・調べる
・3本指のドラッグ
これらに全てチェックを入れると1本指、2本指、3本指での操作が有効となります。トラックパッドの性能を充分に発揮したい場合は3本指のそれぞれを使えるようにすることがオススメです。
■スクロールとズームの設定
次はパッド上を指でスライドさせる操作の設定です。画面上のメニュータブから【スクロールとズーム】を選びます。
先ほどと同じく以下のチェック欄はすべてチェックを入れることをオススメします。
・スクロールの方向
・拡大/縮小
・スマートズーム
・回転
これによって2本指で開いたり閉じたりの操作で画面を拡大縮小が出来ます。そして2本指で2回タップすることで画面が一定の拡大をし、3回タップで縮小します。さらに2本指でひねるようにスライドすると画面を回転することができます。いずれもiPhoneではお馴染の操作方法ですね。
■その他のジェスチャ設定
最期は一番右側のタブになる【その他のジェスチャ】です。
・ページのスワイプ
2本指で左右にスライドすることで開いている別のアプリに切り替えます。例えばsafariとiTunesを二つ開いている時はそこジェスチャで両者を切り替えることができます。
・通知センター
2本指で右端から左端にスライドさせると通知センターを開く事が出来ます。
・Mission Control
4本指で上にスライドさせる事で開いているアプリ全てを見渡せ、選択できるMission Control画面に移行できます。
・アプリケーション Expose
4本指で下にスライドすることでExposeモードとなり、開いているアプリを横ならびにして使う事が出来ます。複数のアプリ画面を同時にモニターに映したい時に便利です。例えばブラウザの画面を見ながら文書作成をしたい時などに使うといいでしょう。
・Launchpad
トラックパッド上で親指と他の指3本で中央に集めるようにスライドするとドッグに表示されている以外のすべてのアプリがデスクトップ上に表示されます。アプリをさほど多くは入れず、ドッグで充分という人はあまり使わない機能かもしれません。
・デスクトップを表示
親指の他の指3本の4本指で広げるようにスライドすると開いているアプリが全て格納され、デスクトップ画面が開きます。