Macのトラックパッド設定や使い方を解説

Mac機の大きな特徴の一つとしてトラックパッド対応があります。トラックパッドとは一般的なノートPCに搭載されているタッチパッド(スライドパッド)のMac版です。トラックパッドはMacのノートパソコンであるMacBookには標準搭載されており、デスクトップ機の場合はアクセサリーとして購入が必要です。トラックパッドがあればPC操作にマウスを使う必要がほとんどなくなり、とても便利です。今回はMac機の大きなアドバンテージでもあるトラックパッドの使い方や設定について解説します。

トラックパッドの特徴

Windows、Macに限らず、特にノートPCを愛用している人ならば標準搭載されているタッチパッドを使ったことはあるはずです。タッチパッドの役割はマウスの代わりです。ノートPCのモバイル性を追求するとマウスは出来ることなら排除したい贅肉です。

そのために考案されたのがタッチパッドであり、タッチパッドを指でなぞれば画面上のポインタもそれに追随し、マウスの代わりを果たします。しかしその使い勝手は明らかにマウスに劣り、マウスレスになることにより身軽になるけど使いにくいという認識が一般的でした。

多くのメーカーがPCを開発していますが、タッチパッドよりもマウスのほうが使い勝手はいい、という意見が大勢を占めるほどタッチパッドは使いにくいモノという位置付けでした。
 
■ビックリするくらい使いやすいのがMacのトラックパッド

Apple社は独自のOS、Mac(最新版はOS X)を開発しているためタッチパッドのソフトウェアとハードウェアも自社開発しました。それがMac版のタッチパッドといえるトラックパッドです。
そしてMac愛好家の、Macを選ぶ理由の多くはトラックパッドの異常なほどの使い勝手の良さです。Windows機のタッチパッドとはもはや別物と考えるべきでしょう。同じくApple社が開発しているiPhoneを使ったことある人なら想像しやすいと思いますが、トラックパッドと使い心地はiPhoneにかなり近いものがあります。

iPhone特有の指一本での自由なスクロール、滑らかな動き、二本指で開いたり閉じたりするだけでできる画面の拡大や縮小、回転。初めてiPhoneに触れた時の感動は体験したことのある人ならばわかると思います。トラックパッドはまさにPC版のiPhoneです。
実際にトラックパッドを設定しよう

トラックパッドはパッド上を指でスライドさせて様々な操作を行うシステムです。マウスの代替えシステムと考えればOKです。Macのトラックパッドはタップに使う指の本数を認識します。1本指での操作、2本指での操作を区別し、様々な役割を割り当てる事が出来ます。慣れてくるとまるでスマートフォンのような感覚でPCを操作できます。

ここからは基本となるポイントとクリック、スククロールと拡大縮小、そしてそれ以外のジェスチャの設定方法を解説していきます。

■トラックパッドの設定画面を開こう

まずはデスクトップ画面上にあるメニューバーのAppleマーク(リンゴのマーク)をクリックしてメニューから【システム環境設定】を選択します。クリックすると以下のような環境設定のダイアルログが開くので【トラックパッド】を選択します。
トラックパッドの設定画面が開きます。設定項目を選ぶと画面右側にトラックパッドの使い方を解説する動画が再生されます。

■ポイントとクリックの設定
まずは画面上にあるタブの中から【ポイントとクリック】を開きましょう。すると上記の画像のようなチェック欄が表示されます。
・タップでクリック
・副ボタンのクリック
・調べる
・3本指のドラッグ
これらに全てチェックを入れると1本指、2本指、3本指での操作が有効となります。トラックパッドの性能を充分に発揮したい場合は3本指のそれぞれを使えるようにすることがオススメです。

■スクロールとズームの設定

次はパッド上を指でスライドさせる操作の設定です。画面上のメニュータブから【スクロールとズーム】を選びます。
先ほどと同じく以下のチェック欄はすべてチェックを入れることをオススメします。
・スクロールの方向
・拡大/縮小
・スマートズーム
・回転

これによって2本指で開いたり閉じたりの操作で画面を拡大縮小が出来ます。そして2本指で2回タップすることで画面が一定の拡大をし、3回タップで縮小します。さらに2本指でひねるようにスライドすると画面を回転することができます。いずれもiPhoneではお馴染の操作方法ですね。

■その他のジェスチャ設定

最期は一番右側のタブになる【その他のジェスチャ】です。

・ページのスワイプ
2本指で左右にスライドすることで開いている別のアプリに切り替えます。例えばsafariとiTunesを二つ開いている時はそこジェスチャで両者を切り替えることができます。

・通知センター
2本指で右端から左端にスライドさせると通知センターを開く事が出来ます。

・Mission Control
4本指で上にスライドさせる事で開いているアプリ全てを見渡せ、選択できるMission Control画面に移行できます。

・アプリケーション Expose
4本指で下にスライドすることでExposeモードとなり、開いているアプリを横ならびにして使う事が出来ます。複数のアプリ画面を同時にモニターに映したい時に便利です。例えばブラウザの画面を見ながら文書作成をしたい時などに使うといいでしょう。

・Launchpad
トラックパッド上で親指と他の指3本で中央に集めるようにスライドするとドッグに表示されている以外のすべてのアプリがデスクトップ上に表示されます。アプリをさほど多くは入れず、ドッグで充分という人はあまり使わない機能かもしれません。

・デスクトップを表示
親指の他の指3本の4本指で広げるようにスライドすると開いているアプリが全て格納され、デスクトップ画面が開きます。

現場で遭遇するパソコンの寿命

法人向けPCという のは何か?

●主に家電量販店や通販で広く一般に販売されているものはほとんどが個人向けPCですが、そもそも法人向けPCというのは何か?ということから説明したいと思います。

●法人向けとはその名のごとく主に企業や官庁などの法人へ販売される専用モデルで、販売ルートなども個人向けとは若干異なります。

●通常は個人での入手は難しいですが、最近ではネット通販などが拡充していて、個人でも購入するのにハードルはそう高くありません。

●ただし気を付けておかなければならないのは、個人向けの物よりも高額であること、アプリケーションなどは必要最低限しか入っておらず、ワード、エクセルなどのOfficeソフトが付属していない、年賀状ソフトやゲームなども入っていないなど個人向けモデルを購入する感覚で入手すると、あとで困ったりこんなはずではなかった・・・ということになったりします。

●ですから法人向けモデルを購入する場合は、最初から入っている余計なソフトなどが必要でない場合や、パソコンに慣れていて、ソフトウェアも自前で揃えることが出来るなど、ある程度のスキルが必要になります。
法人向けモデルの寿命

●では、寿命はどうでしょうか?

●弊社では主に下記の2社を特にお勧めしています。これは宣伝というわけでなく、実際にサポートの経験や中古販売のこれまでの実績と実態などを総合した結果、今の時点で最適なものであることを確認した上での結論です。
●これを見てもわかるように、法人モデルが耐久性や性能に対してかなり取組んでいる事がわかります。

●これは、個人用モデルと違って機械的な問題やトラブルが即、企業の活動や事業運営、公共の仕事に影響を与え、大切な時間を失わせてしまうことになる可能性があるからです。

●そういうことになれば、端末の品質評価がダイレクトに企業の評価に直結し、ライバルメーカーに一気にシェアを奪われてしまうことになります。

法人向けモデルはデザイン面で個人向けにはかなわない
●実際に、法人向けモデルは頑丈で剛性が高く、寿命も長いです。特に、リサイクルPC販売では個人向けモデルは怖くて販売したくないですが、法人向けモデルは安心して販売ができるほど安定した品質を持っています。

●しかし、法人モデルは強度などを確保するために若干厚い、重たいという傾向にあり、色もお洒落なものは少なく、ほとんどが暗色系で、たまにシルバーがある位。外観重視の場合は選択しにくいという面があります。
●やはり個人がパソコンを求める場合、デザインなどを重視する場合が多く、できるだけ薄いものや黒などの暗色系以外のものを要望されることがあります。

●他にも、本体が厚いと性能が低く、薄いパソコンは性能が良い・・などと根拠のない印象が一般的にあるのも確かで、リスクやデメリットをアピールしても、やはり耐久性や性能といった見えない部分の説得力よりデザイン面という「見えるもの」の影響力は絶大ですので、女性や若い方には法人モデルは受けが良くない傾向にあります.
※法人向けノートPC 武骨でおしゃれとは到底言えない色とデザインですが、耐久性が高い。
※個人向けノートPC 白いものは上品で薄さも高性能に見えますが実は中身には注意が必要。

●その厚み、色なども耐久性や経年変化が目立たないように・・など計算されていて非常に良くできた設計になっていても、そこに求めるものが無いとなると残念ながら法人向けモデルは個人の選択肢から外されてしまいます。

パソコンも夏バテ!?延命に繋がる内部クリーニングのすすめ

まずノートPCは使っていれば自然に熱を持つので、バッテリーを接続して使う限りは(本体の冷却性能にもよりますが)発熱自体は避けることができません。これについては仕方ないでしょう。

しかし問題なのは、普通のノートパソコンバッテリーでの駆動時間を延ばすため、電源プラグをコンセントに差していれば勝手に100%まで充電されることです。自宅で使用する「電源プラグを差しっぱなし」という運用方法が、自動的に「バッテリー残量100%近くで充放電を繰り返す」あるいは「満充電に近い状態で保管される」という状態を招き、ほとんど使っていないバッテリーをどんどん劣化させて寿命を縮めていくわけです。つまり「家で普通に使い続けること」自体が「リチウムイオンバッテリーにとってかなり劣悪な使用環境」になってしまうのです。

熱と通常使用による劣化を防ぐために「バッテリー自体をPCから外しておく」という手はありますが、もしフル充電したまま保管しているなら、装着したままと同じ「劣化しやすい保管状態」になってしまいます。また、充電しない(使い切った)まま外しておくと、今度は逆に過放電状態になり使えなくなる可能性が出てきます。

上記のリンク先などの話を総合して考えると、バッテリーを外しておくときは半分(50%)程度充電して高温にならない暗所などに保管しておき、自然放電することも考えて定期的(半年程度)に再充電するのが望ましい環境と言えそうです。ただはっきりいって面倒ですし、せっかくのノートPCなのに「DELL Inspiron 5447バッテリーを外しているので、電源プラグを抜いてしまうと完全に電源が切れてしまう」という状態なのは、正直使いにくいでしょう。

サポート情報を引用したLenovoのように、一部のメーカのノートPCは充電量まで調節できるユーティリティを持っているので、それを使えばフル充電のままでの運用を防ぐことができます。しかし、その手のユーティリティが付いていないノートPCも多数存在します。このようなノートPCは、劣化することを承知の上で使い続けるか、保管環境を整えてバッテリーを外しておくしかないのでしょうか?

というところで本題。今回の「Smart Battery」は、そのような「充電管理ユーティリティ」が標準で用意されていないノートPCでも使うことができる「バッテリー管理フリーソフト」です。これを使えば、「フル充電のままノートPCを使い続けて、ほとんど使っていないバッテリーが死んでしまう」という状態を防ぐことができます。

移動性やサイズの問題から自宅でもデスクトップではなく、ノートPCを(あるいはサブとして)普通に使っているという人はかなり多いと思うのですが、そのような使い方でもやっぱり気になるのは N550J バッテリーの寿命。「たまにバッテリーで駆動させようと思ったら、ほとんど持たない」「コンセントから給電しっぱなしだったのに、猛烈にバッテリーが劣化してる」という現象は多くの人が体験しているはず。「ほとんどバッテリーを使ってないはずなのに、もう寿命?」と疑問に思うことも多いのでは。リチウムイオンバッテリーは消耗品なので、普通に「利用→充電」を繰り返すことによって徐々に劣化していきます。(例として一番わかりやすいのは携帯電話のバッテリー。)が、その「通常のサイクル」以外にも(場合によっては急激に)劣化する原因があり、それは主に下の三つだといわれています。

300

高温(熱)
過放電
限界まで充電したままでの再充電・利用・保管

設定を変えて充電量を変えたい場合

(初回の設定時を含めて)100%充電の設定からBalancedなどに変えたい、あるいは外で使いたいのでバッテリーを100%充電したい、などの充電の設定値を変えたい時は、作業に一手間必要になります。設定を変更しても即座にバッテリーやシステムには反映されません。

まずSmart Batteryの設定を変更したい値に変えて、その後バッテリー駆動のまま使ったり放置したりしてバッテリーの残量を減らしてください。例えば充電量を50%に制限している場合は、表示は100%でもバッテリー自体は50%までしか充電されていないので、あっという間にバッテリー残量が減っていくはずです。逆に初回の設定時などはフル充電から減らすことになるので多少は時間がかかるでしょうが、いずれにせよ充電量を減らす必要があるのでバッテリー駆動で起動させておきます。(ノートPCはバッテリー残量が少なくなると自動的に休止かスタンバイモードに移行するはずなので、無操作で休止・スタンバイになる設定を解除しておけば、電源プラグを抜いて放置しておくだけでもOKのはず。)

頃合いを見計らって電源プラグを差し直せば、自動的に充電モードに移行して「Battery Full Charging」ならバッテリーの限界まで充電され、「Balanced」なら充電量が75%、「Extended Battery Life Cycle」だと50%になった瞬間にHP BL06042XL バッテリー残量が100%に切り替わって充電が終わります。(テスト環境ではギリギリではなく、余裕を見て20~30%ぐらいまで減らしてから充電した。)

なおテスト環境では特に問題は起きませんでしたが、使用PC環境(ハードやソフト)によっては設定を変えたあとにPCを再起動した方がいいかもしれません。

バッテリーを実質使ってなければ、外して保存が原則 
もちろんすべてのノートパソコンに当てはまるわけではありませんので、念のためメーカにはご確認ください。

形だけバッテリが刺さっていても、バッテリーが劣化しきっているとか、そもそも不良のバッテリーがパソコンに装着されているだけでは本来のバッテリの役目は期待できません。
ところが長年バッテリーを刺しっぱなしで、かつ何も意識しないでいると、劣化しきっていることも気がつかないことが往々にしてあります。

これをチェックするのは簡単です。
いったんパソコンの電源を切って、電源アダプタのプラグをパソコン側から抜きます。つぎに、パソコンの電源スイッチを入れます。ここでパソコンが立ち上がってこないか、途中で切れたら、バッテリーが知らない間に劣化していたか、メモリ効果(ニッカド系バッテリー)でフル充電出来ないか、はたまたバッテリ内部ヒューズがとんでバッテリパックが故障している状況などが考えられます。ちゃんと立ち上がってきたら、バッテリーの充電状況を数字で確認できれば有る程度の目安が付きます。
直前まで連続して使っていた訳ですから、すくなくともその数値が70%以上、もっとあるはずです。

市販されているパソコンにはノート型とデスクトップ型の大きく分けて2種類あります。バッテリといえば、どんなメーカのどんな型のパソコンにも例外なく入っている時計を動かす小さな電池(通常はボタン電池)が一個はいっています。この Lenovo W550s バッテリーは抜くことはできません。
その他に、ノート型にはバッテリパックという単三電池のような小さな電池が何本も束ねてあるバッテリがあります。これはAC100V電源が無くても使えるようにバッテリパックから電源の供給を受けれるようにしている仕掛けです。
他方、デスクトップ型パソコンにはそのバッテリパックに相当する仕掛けはありません。常時AC100V電源が使えることを前提に作られていて電気が来ないときのことは一切考えられていません。

300

なにをいいたいかといえば、コンピュータの仕組みにとっては安定な電源を供給してくれるものならば、バッテリであろうが、AC電源であろうが、風力発電でも、太陽光発電でも、燃料電池でも、・・・なんだってかまわないのです。
そこでノートパソコンの仕組みを見ると、私がこれまで見たパソコンではバッテリを外しても特に問題がないものでした。

というのも、もしバッテリパックを付け忘れて、AC電源でスイッチを入れたらパソコンが壊れてしまうような設計をしていたら故障品の山が戻ってくるでしょう。人というのは注意書きとかは見ずにスイッチを入れるものだからです。
ですから、メーカとしてはどんな使われ方をされようとも簡単にこわれるパソコンを出したらクレームの嵐に遭うのはわかっているので、そこはあらゆる想定を考えて安全なようにつくるものです。
こういう背景がありますが、それでも念のためメーカにお尋ねください。

通常、 バッテリーを使おうが使わまいが、バッテリーが刺さっているだけで不意の停電には見事に役割を果たしてくれます。
これがメリットになるでしょう。しかし、雷と電力会社の事故を除いて、日本の電力事情で瞬間でも停電になることは年間を通しても限りなくゼロと言えます。東京電力の停電危機が昨年はありましたが、これは例外と言えます・・・・
その前提では、いつも机の上で置きっぱなしで使っているノートパソコンにバッテリーが刺さっているメリットはなく、むしろバッテリ自体にとってはデメリットになると考えています。

我が家のノートパソコンも世代を交代してきていますが、Dynabook、Mebuis2代目、Muramasa、もう何年になるでしょうか、バッテリーは刺さっていません。

ノートパソコン

まずノートPCは使っていれば自然に熱を持つので、バッテリーを接続して使う限りは(本体の冷却性能にもよりますが)発熱自体は避けることができません。これについては仕方ないでしょう。

しかし問題なのは、普通のノートパソコンバッテリーでの駆動時間を延ばすため、電源プラグをコンセントに差していれば勝手に100%まで充電されることです。自宅で使用する「電源プラグを差しっぱなし」という運用方法が、自動的に「バッテリー残量100%近くで充放電を繰り返す」あるいは「満充電に近い状態で保管される」という状態を招き、ほとんど使っていないバッテリーをどんどん劣化させて寿命を縮めていくわけです。つまり「家で普通に使い続けること」自体が「リチウムイオンバッテリーにとってかなり劣悪な使用環境」になってしまうのです。

熱と通常使用による劣化を防ぐために「バッテリー自体をPCから外しておく」という手はありますが、もしフル充電したまま保管しているなら、装着したままと同じ「劣化しやすい保管状態」になってしまいます。また、充電しない(使い切った)まま外しておくと、今度は逆に過放電状態になり使えなくなる可能性が出てきます。

上記のリンク先などの話を総合して考えると、バッテリーを外しておくときは半分(50%)程度充電して高温にならない暗所などに保管しておき、自然放電することも考えて定期的(半年程度)に再充電するのが望ましい環境と言えそうです。ただはっきりいって面倒ですし、せっかくのノートPCなのに「DELL Inspiron 5447バッテリーを外しているので、電源プラグを抜いてしまうと完全に電源が切れてしまう」という状態なのは、正直使いにくいでしょう。

サポート情報を引用したLenovoのように、一部のメーカのノートPCは充電量まで調節できるユーティリティを持っているので、それを使えばフル充電のままでの運用を防ぐことができます。しかし、その手のユーティリティが付いていないノートPCも多数存在します。このようなノートPCは、劣化することを承知の上で使い続けるか、保管環境を整えてバッテリーを外しておくしかないのでしょうか?

というところで本題。今回の「Smart Battery」は、そのような「充電管理ユーティリティ」が標準で用意されていないノートPCでも使うことができる「バッテリー管理フリーソフト」です。これを使えば、「フル充電のままノートPCを使い続けて、ほとんど使っていないバッテリーが死んでしまう」という状態を防ぐことができます。

移動性やサイズの問題から自宅でもデスクトップではなく、ノートPCを(あるいはサブとして)普通に使っているという人はかなり多いと思うのですが、そのような使い方でもやっぱり気になるのは N550J バッテリーの寿命。「たまにバッテリーで駆動させようと思ったら、ほとんど持たない」「コンセントから給電しっぱなしだったのに、猛烈にバッテリーが劣化してる」という現象は多くの人が体験しているはず。「ほとんどバッテリーを使ってないはずなのに、もう寿命?」と疑問に思うことも多いのでは。リチウムイオンバッテリーは消耗品なので、普通に「利用→充電」を繰り返すことによって徐々に劣化していきます。(例として一番わかりやすいのは携帯電話のバッテリー。)が、その「通常のサイクル」以外にも(場合によっては急激に)劣化する原因があり、それは主に下の三つだといわれています。

300

高温(熱)
過放電
限界まで充電したままでの再充電・利用・保管

設定を変えて充電量を変えたい場合

(初回の設定時を含めて)100%充電の設定からBalancedなどに変えたい、あるいは外で使いたいのでバッテリーを100%充電したい、などの充電の設定値を変えたい時は、作業に一手間必要になります。設定を変更しても即座にバッテリーやシステムには反映されません。

まずSmart Batteryの設定を変更したい値に変えて、その後バッテリー駆動のまま使ったり放置したりしてバッテリーの残量を減らしてください。例えば充電量を50%に制限している場合は、表示は100%でもバッテリー自体は50%までしか充電されていないので、あっという間にバッテリー残量が減っていくはずです。逆に初回の設定時などはフル充電から減らすことになるので多少は時間がかかるでしょうが、いずれにせよ充電量を減らす必要があるのでバッテリー駆動で起動させておきます。(ノートPCはバッテリー残量が少なくなると自動的に休止かスタンバイモードに移行するはずなので、無操作で休止・スタンバイになる設定を解除しておけば、電源プラグを抜いて放置しておくだけでもOKのはず。)

頃合いを見計らって電源プラグを差し直せば、自動的に充電モードに移行して「Battery Full Charging」ならバッテリーの限界まで充電され、「Balanced」なら充電量が75%、「Extended Battery Life Cycle」だと50%になった瞬間にHP BL06042XL バッテリー残量が100%に切り替わって充電が終わります。(テスト環境ではギリギリではなく、余裕を見て20~30%ぐらいまで減らしてから充電した。)

なおテスト環境では特に問題は起きませんでしたが、使用PC環境(ハードやソフト)によっては設定を変えたあとにPCを再起動した方がいいかもしれません。

バッテリーを実質使ってなければ、外して保存が原則 
もちろんすべてのノートパソコンに当てはまるわけではありませんので、念のためメーカにはご確認ください。

形だけバッテリが刺さっていても、バッテリーが劣化しきっているとか、そもそも不良のバッテリーがパソコンに装着されているだけでは本来のバッテリの役目は期待できません。
ところが長年バッテリーを刺しっぱなしで、かつ何も意識しないでいると、劣化しきっていることも気がつかないことが往々にしてあります。

これをチェックするのは簡単です。
いったんパソコンの電源を切って、電源アダプタのプラグをパソコン側から抜きます。つぎに、パソコンの電源スイッチを入れます。ここでパソコンが立ち上がってこないか、途中で切れたら、バッテリーが知らない間に劣化していたか、メモリ効果(ニッカド系バッテリー)でフル充電出来ないか、はたまたバッテリ内部ヒューズがとんでバッテリパックが故障している状況などが考えられます。ちゃんと立ち上がってきたら、バッテリーの充電状況を数字で確認できれば有る程度の目安が付きます。
直前まで連続して使っていた訳ですから、すくなくともその数値が70%以上、もっとあるはずです。

市販されているパソコンにはノート型とデスクトップ型の大きく分けて2種類あります。バッテリといえば、どんなメーカのどんな型のパソコンにも例外なく入っている時計を動かす小さな電池(通常はボタン電池)が一個はいっています。この Lenovo W550s バッテリーは抜くことはできません。
その他に、ノート型にはバッテリパックという単三電池のような小さな電池が何本も束ねてあるバッテリがあります。これはAC100V電源が無くても使えるようにバッテリパックから電源の供給を受けれるようにしている仕掛けです。
他方、デスクトップ型パソコンにはそのバッテリパックに相当する仕掛けはありません。常時AC100V電源が使えることを前提に作られていて電気が来ないときのことは一切考えられていません。

300

なにをいいたいかといえば、コンピュータの仕組みにとっては安定な電源を供給してくれるものならば、バッテリであろうが、AC電源であろうが、風力発電でも、太陽光発電でも、燃料電池でも、・・・なんだってかまわないのです。
そこでノートパソコンの仕組みを見ると、私がこれまで見たパソコンではバッテリを外しても特に問題がないものでした。

というのも、もしバッテリパックを付け忘れて、AC電源でスイッチを入れたらパソコンが壊れてしまうような設計をしていたら故障品の山が戻ってくるでしょう。人というのは注意書きとかは見ずにスイッチを入れるものだからです。
ですから、メーカとしてはどんな使われ方をされようとも簡単にこわれるパソコンを出したらクレームの嵐に遭うのはわかっているので、そこはあらゆる想定を考えて安全なようにつくるものです。
こういう背景がありますが、それでも念のためメーカにお尋ねください。

通常、 バッテリーを使おうが使わまいが、バッテリーが刺さっているだけで不意の停電には見事に役割を果たしてくれます。
これがメリットになるでしょう。しかし、雷と電力会社の事故を除いて、日本の電力事情で瞬間でも停電になることは年間を通しても限りなくゼロと言えます。東京電力の停電危機が昨年はありましたが、これは例外と言えます・・・・
その前提では、いつも机の上で置きっぱなしで使っているノートパソコンにバッテリーが刺さっているメリットはなく、むしろバッテリ自体にとってはデメリットになると考えています。

我が家のノートパソコンも世代を交代してきていますが、Dynabook、Mebuis2代目、Muramasa、もう何年になるでしょうか、バッテリーは刺さっていません。

ノートパソコンのバッテリー寿命を長くする方法

注意 この記事の内容はリチウムイオンバッテリーを搭載したノートパソコンに限って書いています。リチウムイオンバッテリー以外のバッテリー利用した機器には、記事の内容を実行しないでください。
リチウムイオンバッテリーには300~500回くらいの充電回数がありますが、使い方によっては寿命が短くなってしまいます。
バッテリーが新しいときは100%まで充電できるが、使っているうちに、90%、80%、70%とだんだん満タンまで充電できなくなり劣化してゆきます。劣化がさらに進むと充電可能な最大容量は減ってゆき、決められた最大容量に至った時、寿命を迎えたと言います。ここでは、リチウムイオンバッテリー搭載のノートPCに限り、バッテリー長寿法を解説します。
1.満充電を避け、残量0まで使い切るのを避ける

ノートPCを充電するとき、満タンまで充電していると思いますが、100%の満充電状態はバッテリーを早く劣化させてしまいます。また0%までバッテリーを使い切ってしまうことも、バッテリーの寿命を縮める使い方です。満充電100%に近い満タン充電と、0%になるほどの使い切りを避けましょう。

2.気温が高いところに置くのを避ける(バッテリーに熱をもたせない)

バッテリー使用の理想的な温度は、10度~30度と言われており、直射日光が当たる場所にパソコンを置いたり、車内に置きっぱなしにすることは、バッテリーを劣化させ、最大容量の目減りを加速させてしまいます。また、パソコンの排気口にゴミが詰まっていたり、ノートパソコン内のファンが壊れていたりすると、熱で本体があつくなるため、同様に最大容量が早く減ってゆくので、掃除やファンの修理をメーカーに依頼することで対処しましょう。

3.長期間使わないときは50%充電で保管しておく

長期間使わないなら、バッテリーの充電容量は50%ほどにして本体からはずし保管しておきましょう。 満充電に近い状態での劣化と、熱い場所に置いておくことによる劣化を避けて保管することで バッテリーの劣化スピードが早まらないようにするためです。保管中も自然放電して充電した電気が減ってゆくので、 定期的に容量をチェックしましょう。

4.主に自宅で使うなら、バッテリーは外しておく

自宅や会社で使用するだけのノートパソコンならば、バッテリーをはずしACアダプターのみで使うことをおすすめします。バッテリーを装着しながらACアダプターを差して利用すると、常に満充電状態をキープし、浅い充放電を繰り返すために、バッテリーの寿命が縮まってゆきます。

5.1.5倍長持ちさせるには80%充電をしよう

これは、「日経PC21 2015年9月号」の記事ですが、80%の充電だと、100%充電して使うよりも寿命が1.5倍になるとありました。これに従って、普段は80%まで充電して使用し、外出の時にはバッテリーが足りなくなって困らないように、満充電近くまで充電して持ち歩くのが良いでしょう。

注意 この記事はリチウムイオンバッテリーを搭載したノートパソコンに限って書いています。ニッケル水素バッテリー、ニッカドバッテリー、リチウムポリマーバッテリー、その他のバッテリーの場合には、この記事の内容を絶対に行わないでください。

WordとExcelが使えれば十分!という人のためのモバイルPCの選び方

モバイルPCの購入を検討している方に、どんなPCがいいのか聞いたとき「WordとExcelが使えれば十分」と答える方は、どちらかというとPC初心者さんに多いかと思います。

今回は、WordとExcelが使えれば十分!という人のためのモバイルPCの選び方について、ご紹介します。
なぜWordとExcelがいいのか。

「WordとExcelが使えれば十分」ということですが、本当にWordとExcelが必要なのでしょうか。例えば、Googleにアカウントを作れば、Googleドキュメントが利用でき、Word、Excelなどと同様の使い方ができます。
インターネットは不要?

いまやインターネットで何でも調べられたり、動画や映画を観たり、友人とのコミュニケーションを図ることができたりするのは、ご存知のことと思います。

インターネットを利用するかどうか、どんな環境で利用するかによって選択するPCも変わってきます。例えば、作ったファイルをメールで誰かに送ったりするのでしたら、インターネットは必要になりますね。

オフラインだけの作業であれば、ワープロでも十分かもしれません。「最低限でいい」と言っても、人によって、状況によって、選択範囲はさまざまなので、最初に欲しいと思った機能以外についても検討しましょう。
画面の広さ、解像度

ちょっとした計算式やリストを作りたい場合は問題がありませんが、企業の経理のように、例えば、何千だとか何万などという単位の膨大な情報を扱う場合は、画面が少しでも広い方がいいかもしれません。

また、解像度が低いと見にくいでしょう。もちろん、通常の文字入力などでも、画面の広さなどで見え方は随分変わってきます。1つのファイルを見るときにスクロールが少ない方がいいなど、見え方についても注目しましょう。

一般的には15インチくらいの大きさであれば、過不足なく利用でき、初心者に薦められることが多いと思います。もちろん、使う人や利用環境などによって違ってきますので、実際に触って確認しましょう。
重さ

モバイルPCを選択する場合、やはり、できるだけ軽い方がいいと思う方も多いと思います。でも、軽いということは、DVDなどの機能は省かれているかもしれませんし、小さいPCは価格としても高くなります。

自分が持ち運ぶ頻度、距離などに応じて、選ぶ必要があると思いますが、基本的には自分が許容できうる中で一番大きなPC(軽さにこだわらない)を選ぶと価格的には抑えることができます。

重さはさまざまなので、持ち運ぶことを考えて選ぶのがいいと思いますが、ネットブックであれば、1kg~1.3kgくらいですので、持ち運びのに苦にはならないと思います。
大きさ

画面の広さの項でも触れましたが、持ち歩くのであれば全体の大きさも大切ですね。持ち歩くかばんに入るもの、別にケース等を用意するのであれば、普段の持ち歩き荷物との兼ね合いなども確認しておきましょう。

画面の項でご紹介したように、15インチくらいが一般的に薦められるものだと思います。画面の大きさによって、PCの大きさも必然的に決まってくると思いますが、持ち運ぶことを念頭に置いて選びましょう。
テンキーの有無

細かいことですが、Excelを使いたい、しかも作業を早く行いたいときなどには、テンキーがあった方がいいかもしれません。テンキーつき、あとからUSBなどでつけるものなどがありますが、テンキーの要不要も確認しましょう。

なんでもついているのが万能ではない

この先、何を使うのかもわからないし、色々入っていれば、何かと安心ということで、自分には釣り合わない上位機種を選んでしまったり、「なんでもできるのがいい」などと思って、選ぶのはやめましょう。

PCを使っていって、自分の知識が増えたり、欲しいものが増えたときには追加をすればいいかもしれません。最初からたくさん機能がついていると、結局使われないままの物が増えてしまい、もったいないのです。

例えば、反対にインターネット環境を整えるだけで、ネット上で使えるさまざまなサービスを探すことができたりもします。不要なものは極力なくし、本当に必要なものが使える環境を探しましょう。
触ってみる

どんなPCでも使っているうちに慣れてくるとは思いますが、キーボードなどの打ちやすさなど、自分に合うものを選べた方が長く使えますよね。量販店などに行き、色々なPCを見て、触って、比較してみましょう。

もちろん、見た目や使い心地だけではなく、メモリやCPU、ハードディスク、無線LAN等、自分に必要なものはついているのか、また、わからない場合は、各機能について店員さんなどに確認しましょう。
おわりに

一口に「WordとExcelが使えれば十分」と言っても、実はこんなこともしたかった、環境的にこういう機能が必要だったということなどもあり、これだけの希望では、自分にピッタリのモバイルPCを選ぶのは難しいと思います。

自分で調べたり、詳しい人に聞いたりしながら、「WordとExcel」以外にも目を向けて、それぞれの機能について、細かく検討していくことが大切だと思います。よいPCが見つかりますように。

あなたのPCはトイレより汚いかも?

「年末PC大掃除!」多忙なビジネスマンこそ知るべきお手軽クリーニング術

気づけば、2016年もあと数日。多くのビジネスマンが年末に向けて追い込みをかけている頃ではないでしょうか。

そしてそれは、1年間ともに働き続けたPCも同じこと。よく見てみると、今まで気付かなかった液晶の汚れや、キーボードの間にたまっているホコリが目に付きませんか?

そこで今回は、“年末大掃除”とかけて、たった「5分」で劇的に綺麗になるクリーニング術を、PC修理のプロであるの木谷さんに伝授して頂きました。

「忙しくて掃除どころじゃない!」というビジネスマンこそ必見!あなたの相棒をピカピカにして、仕事納めに向けてラストスパートをかけましょう!

キーボードや液晶だけじゃない!?掃除すべきPCの汚れポイント

―早速、ノートPCを掃除するにあたって、チェックすべき箇所を教えてください。

木谷:PCが汚れる部分として特に注意しなければいけないのが「CPUファン」ですね。CPUファンがきちんと動いていないと、熱暴走を起こす危険性があります。基盤の熱を冷やすために欠かせない装置です。

PCを起動し続けているとどうしても外の空気を吸い込んでしまうので、掃除が行き届いている場所で仕事をしていても多少はホコリを取り込んでしまいます。使用環境によっては完全にホコリが詰まってしまうこともあるので、まずはCPUファンを綺麗にすることを考えるべきですね。

ただ、PCによっては裏側を取り外して見ないといけない場合もあります。分解は専門家でないと出来ない場合もあるので、一般の方がCPUのケアをする際は、エアダスターなどで外の入り口からエアを吹きかけてみるとよいでしょう。

ホコリを吹き飛ばすだけでも全然違いますね。

―CPUファンは全く気にしていなかったので、掃除するうえで重要だったとは知りませんでした。目に付きやすいPCの外観部分ではどうでしょう?

木谷:やはり、キーボードの隙間にホコリや食べ物のカスが入ってしまったりすることが多いので、CPUファンの時と同じくエアダスターで吹きかけることによってある程度の汚れは取れると思います。

それから、液晶画面はどうしても指紋がベタベタと付いてしまいますよね?そうした汚れは拭き取ってしまいたくなるのですが、ここでひとつ注意が必要です。

拭き掃除の際に、つい一般的なウェットティッシュを使ってしまいがちですが、実はあれ、とても水分が多いんです。その水分が外枠の隙間から入ってしまうことがあるので、水気の少ないもので拭くことをオススメします。

過去に、なんと液晶に洗剤をかけてしまったお客様もいらっしゃったのですが、洗剤でも水分を直接かけるような行為は絶対NGです。

なので、洗剤を使うのであればティッシュに少量付けてから拭いてください。水分の取扱に十分ご注意ください。

―掃除する箇所としてはここまでCPUファン、キーボード、液晶が出てきましたが、ズバリ一番汚くなる部分ってどこですか?

木谷:実は、意外とトラックパッドが一番汚れているんです。よく見て頂くと分かると思うんですが、隙間にかなりゴミが溜まっていますよね?

―確かに、相当汚れてますね…。

木谷:それに加えて、キーボードの手前の手を置くスペースですね。

やはり、どうしても常に手で触れている部分なので、他の箇所以上に指紋や手の脂がべったりと付着してしまっているんです。なので、汚れが分かりやすい液晶やキーボードに目がいきがちですが、トラックパッド付近も忘れずに掃除してあげましょう。

トイレ以上に汚い?メンテナンスを怠ると起こる様々な不具合

―多忙なビジネスマンの場合、なかなか掃除する暇もなくPCを1年中使い続けてしまうこともあると思うのですが、長い間ケアを怠ってしまうことによって起こりうる異常や問題があれば教えてください。

木谷:メンテナンスをせずに使い続けてしまうと、PCの内部に熱がこもり、コンピュータの制御や情報転送をつかさどるCPUの温度が下がらなくなってしまいます。それによってPCの電源が付かなくなってしまったり、最悪の場合はPC自体が壊れてしまうこともあるんです。

―症状の大きさはユーザーや使用環境によっても違うのですか?

木谷:だいぶ違いますね。たとえば、犬や猫などのペットを飼っている方ですと、部屋中に毛が落ちてしまっているので、CPUファンに毛の塊ができて完全に詰まってしまうことがあります。

あとは喫煙者の場合ですね。CPUファンによってタバコの煙を取り込んでしまうので、内部にヤニが入ります。それによって、このPCのように気付いたら中が真っ茶色になってしまうことも…。

―機体が白いせいか、汚れがかなり目立ちますね…。仕事をしながらタバコを吸うことは、人間にとってもPCにとっても良くないんですね。

木谷:そうです。たとえば、工場のようなゴミが舞っている現場で働いているお客様の場合だと、PCに大量なホコリが詰まっていても仕方がないとは思います。ですが、それ以上にタバコの煙によるヤニはPCに多大な悪影響を及ぼすので、喫煙者のユーザーの方は特に定期的なメンテナンスが必要ですね。

―ビジネスマンの場合、自分は喫煙者じゃないから関係ないと思っていても、周りにタバコを吸う方がいれば、PCも人間でいう受動喫煙してしまっている可能性がありますしね。そういった使用環境にいる方々もメンテナンスは欠かせませんね。では極端な話、モノによってはトイレより汚いPCもあるのでしょうか?

木谷:ユーザーの方によりますが、使い方や使用環境によってはトイレより汚いと言っても過言ではありません。

当店のような修理専門店にPCを持って来られる方というのは、多忙だからというのもあるとは思いますが、あまりメンテナンスという点において気を使われていない方が多いので、そういったPCに遭遇する機会はよくありますね。

仕事の合間に「5分」でできる!プロが教える簡単PCクリーニング術

―本当に身近で買える物ばかりですね!では、そういったお掃除グッズなども踏まえて、忙しいビジネスマン向けに仕事の合間にでもできる簡単なPCの清掃方法を実践しながらレクチャーして頂けますか?

PCクリーニング術その1:CPUファン

木谷:分かりやすく古いタイプのPCで説明しますね。本当に手っ取り早い方法は、このCPUファンの通気口にエアダスターを吹きかけることです。これは10秒ぐらいで終わる作業なので簡単ですね。

ただ、吹きかける際は必ず電源を落として、アダプターも抜いておいてください。外観部分を軽く拭く程度なら電源を付けたままでも構いませんが、ガッツリ掃除するのでしたらシャットダウンはマストです。

それと、バッテリーが外れるタイプのPCでしたら、このように外しておくと安全ですね。

ただし先程もお話しましたが、メーカーによってはPCの裏側を開ける行為は改造行為とみなされ、保証が受けられなくなる可能性がありますので、ご注意ください。

それを踏まえて、CPUファンを中から掃除していきます。このように、ネジを回してパカッと蓋を開けていきましょう。

蓋を開けてCPUファンが見えるタイプのPCだと掃除しやすいですね。続けて、ファンに直接エアダスターを吹きかけていきます。

―風を使ってホコリを飛ばしているんですか?

木谷:そうですね。ですから、何か薬品を使って飛ばしているわけではないですし、風を拭き当てるだけで細かいカスやホコリはしっかり取り去ることができます。

PCクリーニング術その2:キーボード

―キーボードはどのように掃除するのでしょうか?

木谷:キーボードの場合は、液晶用ウェットティッシュで拭いて頂ければ綺麗に汚れを落とせます。

―液晶用ウェットティッシュは画面だけでなく、キーボードを含めたPC全体に使用できるんですね!

木谷:そうですね。使い勝手がいいのでとても便利です。それと、CPUファンの時と同様にエアダスターで吹きかけでも効果はあると思います。

ウェットティッシュやエアダスターがない場合は、綿棒を使ってキーボードの隙間を拭いて頂くだけでもいいと思いますね。

―なるほど。基本的に「拭く」「飛ばす」というのが手っ取り早い清掃方法として考えていいのでしょうか?

木谷:あまりに深刻な汚れや故障であれば専門家頼みということになりますが、ユーザーの方ができる範囲としては、その2つの清掃方法が素早く綺麗にしてあげられると思います。

PCクリーニング術その3:液晶画面

―液晶画面の掃除の際ですが、紹介して頂いた液晶用ウェットティッシュを持っていない方もいると思うので、自宅にある物でできる清掃方法はあれば教えてください。

木谷:その場合は、一般的に使われているようなリビング用の洗剤をティッシュに付けて拭いて頂ければ液晶用ウェットティッシュの代わりには十分ですね。

注意点としては、あまり付け過ぎないというところと、拭き終えた後に何も付けていないティッシュで空拭きをしてあげると拭き跡も残らずに綺麗にすることができます。

汚れがひどい場合でも、洗剤が少し湿ってるくらいで構いません。それでも軽く拭きとるだけでこの通りびっしりと汚れが取れます。

―真っ黒ですね~。これぐらいしっかり汚れが取れると逆に気持ちがいいです(笑)

PCクリーニング術その4:トラックパッド周辺

木谷:最後にトラックパッドとその周辺部分を掃除していきます。今までと同じように液晶用ウェットティッシュを使って、ゴシゴシ拭いていきましょう。

冒頭でもお話したように、トラックパッドの隙間なんかにゴミが溜まりやすいので見落とさないようにしてください。

それと、シミや手の脂がこびりついてしまった汚れはなかなか落とすことができないので、その場合は激落ちくんで擦ってあげるとだいぶ違うと思います。

―激落ちくんの場合も洗剤や水を付けて拭くんですか?

木谷:重度の汚れなら洗剤などを少量染み込ませます。ですが、基本は付けなくても十分汚れを落とすことは可能ですね。

劇的!PCビフォーアフター

―では、木谷さんがPCにクリーニング術を施す前後でどれくらい効果があるのか検証させてください。

木谷:はい。分かりやすいようにPCの液晶画面で比べてみましょう。左半分が拭く前で、右半分が液晶用ウェットティッシュで拭いた後になります。

―もう明らかに違いますね。掃除を怠っていた僕としては、今まで左半分の状態で仕事をしていたんだという事実に動揺を隠せないでいます(笑)

木谷:ずっと汚れたままで使い続けていると、その状態に目が慣れてしまって実際の汚れに気が付かなかったりしますよね?なので、このように一度PCの汚れの差を知ることで、定期的なメンテナンスの継続に繋がるいいきっかけになるのではないでしょうか。