パソコン周辺機器の電源は毎回切ったほうがいいのか、それとも

周辺機器の電源を落とす習慣は多い

●前回はパソコンの電源の入り切りについてお話しました。
今回は周辺機器の電源についても気になりますので、サポートの経験を元にした最善策をお話したいと思います。

●コンセント毎にそれぞれON、OFFができるようにスイッチが付いたテーブルタップから周辺機器の電源を取って使用しているサポートの現場を良く見ます。

●パソコンの電源を落としたあとに、タップのスイッチも全部同時に切る習慣のある方がかなりおられると思います。

●タップにつながっている周辺機器には、たとえばNTTなどの光回線モデムや無線ルータ、プリンタなどがありますがパソコンの電源を落としたあと、それらの電源スイッチも全部落とすべきなのでしょうか?

●この場合、省エネの観点からは当然切ったほうが良いのは言うまでもありません。

●しかし、運用上の利便性などの観点からみた場合どうなのか・・など気になります。

●できれば、寝静まった夜の暗い部屋で蛍のようにたくさん光って見えるインジケータランプはすごい数になっていますし、ネットの回線が一日中モデムにつながったままで大丈夫なのか?と気になったこともあるでしょう。確かに、それはあります。
電源を落とした場合周辺機器類はどうなるのか?

●電話回線とインターネットを別々にしている場合、光回線やケーブル回線のモデム、Wi-Fiルータなどは、電源を落としても問題があるわけではありません。設定値は不揮発性メモリという部分に書き込まれているために設定内容が飛んでしまうことはありません。再度通電すれば普段のようにネットにつながります。

●このような電源の入り切りによるネット回線のつなぎなおしは、長期間接続している際の接続ログなどの状態をリフレッシュする効果があり、ルータやモデムの状態が改善されることがありますのでメリットのひとつになります。

●消費電力は小さいですが、電源を落としている時間分、省エネの観点からもわずかですが貢献できることでしょう。

●また、セキュリティーの関連から言える事もあります。最近問題になっているルータや無線LANへの不正アクセスや攻撃に対して、電源が切れている間は装置自体が機能していないためセキュリティーの面でメリットとなる点です。

●ですから旅行などで長期間留守にする場合などは電源はできるだけ落としておいたほうが良いでしょう。

●しかし、いいことばかりではありません。気になるのがデメリットです。

電源を落とすことによるデメリットもある
●デメリット以前に、電話回線がADSL、光回線とインターネットをまとめて契約している場合は、電源を落としてしまうとネットだけでなく電話もつながらなくなってしまいます。ですからそのような光電話などの環境の場合はモデム類の電源は落とせません。インターネット回線が電話回線と別になってる場合のみ、ネット回線だけを落とすことができます。

●電源を落とすデメリットは他にもあります。光回線モデム、ADSLモデム、ケーブルモデムなどの場合は通電してから実際にネットがつながって使用できるようになるのにある程度の時間がかかることです。電源を入れてから数分間、場合によっては10分程度はつながらないのです。すぐにつながらないわけは、回線のサーバと相互通信でネット網に入るためのやり取りがあるためです。これは瞬時には完了しないのです。

●無線ルータも同じで、起動してから安定するまで時間を要します。プリンタも一度電源を落としてしまうと、通電してから稼動開始時にヘッドクリーニングを始めますのでインクも減るし、印刷可能になるまで時間がかかります。
●ですから、ネットや周辺機器類をすぐに使いたい場合や、仕事や作業で使用している場合「待つ」ことが要求されてしまいます。それが許容範囲内であればいいのですが、急いでいるときにWi-Fiはつながらない、ネットワークプリンタがすぐに使えない・・・ということになれば、イライラの原因や時間の無駄となり具体的な「支障」となります。

●終了時に毎回電源を落としていては、仕事はさっぱりはかどらなくなってしまいます。仕事でなくてもネットやPCを頻繁に利用している環境の場合も電源はできるだけ落とさないほうがいいのです。

●しかし、そうすると先ほど言った無線ルータなどのセキュリティーの問題が浮上してきます。ですから常時接続のルータには必ずID、パスワード設定を行い、ファームウェアを最新版に更新するなどして管理しておかなければいけません。

●電源管理ひとつで利便性やセキュリティーに関係してしまうIT機器類はやはり奥が深く、そう簡単ではないという証拠でもあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です